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小泉祐一郎「図解 経済学者バトルロワイヤル」ナツメ社、2011年 [政治・経済・社会]

小泉祐一郎「図解 経済学者バトルロワイヤル」ナツメ社、2011年という書物は、見かけによらず、たとえば、42ページ『付加価値税の「転嫁」について』では、需要曲線と供給曲線を用いて、租税の転嫁の問題を分かりやすく説明しており、出てくる経済学者の名前が古くさく感じられるのは、ともかく、日本経済を読み解くのに便利でわかりやすい書物だといえよう。ナツメ社のこの図解シリーズには、「心理学対決!フロイトv.s.ユング」なども入っており、これも、うまくまとまっていて読みやすく構成されている。

今、わたしが、ぼちぼち読みかけているのが、栗原和彦「心理臨床家の個人開業」遠見書房、2011年である。よく、「ネイルサロンの始め方」だとか「エステサロンの開業」といった本を見かけることがあるが、この書物は、そういう実用に徹したものとは一線を画している。まず、413ページもある専門書である。しかも、筆者は、心理臨床家として、心理臨床を論ずる中で、開業臨床家の意味を追求しようとされているので、読みこなすには、多少の、いや、かなりの臨床心理学の知見が必要だと思われる。開業というと、勤務医が、個人医院を開業するということを連想しがちだが、そこには、保険制度というシステムがひとつあって、健康保険が使えない開業は、それとは、また、異なっているし、エステサロンでもなければ、弁護士でも、税理士でもない世界が広がっている。タイトルは、心理臨床家の個人開業だが、何業の人にとっても、様々なことを考えさせられる書物として、読了していないのだけども、とりあえずお知らせしておきたい。


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